ひとり鍋をつつきながら

1月はいつまで経っても全然終わらなかったけど2月は過ぎるのがめちゃくちゃ早いな。

 

自分の棲家には帰らずにほぼ仮性(仮名)の家に居させていただいているこの2週間ほど。こんなにお世話になってるのに仮性って呼び方はどうかと思うけど馴染んでしまってからもう他の呼び名が思い浮かびません。

仮性って名前は、この人たぶん仮性包茎だろうな〜と思ってたらやっぱり仮性包茎だったから、という理由で仮性と呼んでます。日本の男性はほぼ仮性ですし普通のことです。

 

 

最初は全然私はその気がなくて、たまに仮性が飲みに誘ってくれて、うち近いからおいでよの流れがあって、それでも別にたいして興味はなく、時期的に私が結構落ち込んでるときでもあったので何に対しても気持ちが湧いてこず、流れ作業のように一緒に過ごすだけ、という感覚でした。

 

今回のまん防で私のパートアルバイト業がほぼ稼働しなくなってしまって、毎日何したらいいんだろう〜明日からニートだな〜仕事やる気出ないしまあいっか…とぼんやり考えてた夜に仮性から連絡があり、飲みに誘ってくれました。

その場で「私明日からニートでめちゃくちゃ暇なんだよね」って何気なく話したら、「じゃあここにいればいいじゃん」て言ってくれた。

人の家で勝手にくつろぐのが得意なので、しかもめちゃくちゃ素敵ないいおうちなので、ラッキーと思ったその日からほぼこの家にいる。

 

で、

あんなに興味がなかった仮性に、ものの二週間ほどで強めの依存心を剥き出しにしている私。

我ながらさすがの依存性である。仮性もさぞ驚いていることだろうな…「最初は俺に全然見向きもしてくれない感じだったのにね」と仮性からも昨日直接言われたわ。ほんまにその通りや。今となっては私の方が仮性がいないと無理状態になってしまっている。

だって本当に心が救われている。年始からまとわりついてた嫌な暗い気持ちが今はない。

 

仮性は既婚者で子どもが2人いる。嫁子どもは飛騨高山の嫁の実家にいる。昨日初めて聞いた話だった。仮性も以前は嫁の実家に義両親も共に同居していたらしい。

嫁の両親の会社を仮性も手伝っていたそうだ。でも、仮性が業績を上げてもあまり歓迎されなかったらしい。本人が言うには、自分が入ったばっかりの時は雰囲気も良くなくて傾き掛けてたのを何とかしないと、と思ったんだけどな〜と話してた。

仮性からの話しかわからないけど、単純に奥さん側の家に住むことも嫌がらずに家族の会社まで手伝ってくれてちゃんと子ども作って、ってあんまり否定する要素はないように思います。私の仮性贔屓を差し引いても。

 

仮性は何個か自分で会社を運営している。人のことをよく見てる。私が仮性の家を掃除した箇所もすぐ気づく。褒めてほしいところを褒めてくれる。小さいことだけどその気づきが全くない人って多いので、絶対届かなかったところにぎゅっと入ってこられる感じがして、私にはいちいちぐっときてしまう。

私だけでなく、人に対してちゃんと気づける人だと感じる。自然に人を思うのが上手だと思う。しかもそれをストレスにも感じてなさそうだから、尊敬する。

そんな仮性が奥さんのことを「彼女は子どものために生きてるから」「あんまり人のこと嫌にならないんだけどねえ」などの言葉を並べて話をしたのには結構びっくりした。

完全に分離した夫婦生活だしそれなりに事情はあると思ってたけど、本人から話さない限り聞かないでおこうと思ってた。でも夫婦関係のことは気になっていたタイミングで話をしてくれた。内容からして話をしてくれたって言い方も何か違和感を感じるけど、自分から話す気になってくれたのは、まあ、それなりに陣地を明け渡してくれてると思えたので嬉しかった。

 

そんなこんなで急に仮性との時間が始まったわけです。どうなると思いますか?私は長く続かないと思ってて、すでに終わりがくるのが怖いし、それが近い未来な気がするのでこれまた恐怖です。